展覧会のご案内

春季特別展 デザインされた句と絵 -俳諧一枚摺の世界-【終了しました】

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一枚摺(いちまいずり)とは、冊子や巻物の形態をとらずに、一枚の紙に印刷された摺物のことです。手の込んだ繊細な色調で、吟味されたデザインがなされている一枚摺は、近年海外でも注目を集めています。本展では柿衞文庫所蔵の「俳諧一枚摺」を一堂に公開し、人と人との繋がりを洒脱に楽しんだ文化の一面「俳諧一枚摺の世界」をご紹介いたします。

絵画における日本の錦絵や浮世絵の摺物は内外に知られ、世界的にも高い評価を得ておりますが、今日に残る摺物のなかで、最も早い時期のものは、「俳諧(はいかい)一枚摺」とされています。その始まりは、正月に配られた「歳旦(さいたん)一枚摺」で、仲間どうし新春の句を一枚の用紙に摺り、お互いに贈りあって挨拶としたものです。それが発展して、俳人自ら、あるいは画家に依頼して美しい彩色の絵を添え、趣向を凝らした「俳諧一枚摺」が、四季折々に制作されるようになりました。このデザイン性の高い俳諧の摺物は、仲間うちの楽しみとして摺られ、無償で俳人仲間や近親者に配られたもので、いわば、ゆとりの文化の一部です。

彩色摺物のはじまりも、この「俳諧一枚摺」から出発するといわれます。一般的に、錦絵の完成は、鈴木(すずき)春(はる)信(のぶ)の「吾妻(あずま)錦絵(にしきえ)」が市場で販売された明和二年(1765)といわれますが、俳人仲間では、3・4色を使った一枚摺は享保期(1716~1736)のものが伝存し、俳書においては、享保十五年刊(1730)の『父の恩』に見事な彩色摺りの挿絵がほどこされています。俳人たちは、いち早く最新の摺技術を導入し、高い水準の瀟洒な摺物を楽しんでいたのです。絵柄をみますと、販売された錦絵や浮世絵の美人画に対し、「俳諧一枚摺」は手の込んだ繊細な色調で、吟味されたデザインがなされています。 広範な俳句人口に支えられて、当時は大量に制作された「俳諧一枚摺」。近年国内でも研究がすすみましたが、海外でも注目を浴びつつあります。

今回の展覧会では、柿衞文庫所蔵の「俳諧一枚摺」を一堂に公開し、今後の研究の一助になる事を願うとともに、人と人との繋がりを洒脱に楽しんだ文化の一面「俳諧一枚摺の世界」をご紹介するものです。


主な出品作品

  • 元禄十五年歳旦摺物
  • 几董夏興蕪村画かんこ鳥図一枚摺  ほか一枚摺162点

会期

  • 平成20年4月12日(土)~6月8日(日)(月曜日は休館、ただし5月5日・6日開館、7日休館
  • 月曜日は休館
  • 開 館 時 間  午前10時〜午後6時(ただし入館は5時30分まで)

入館料

  • 一般700(600)円
  • 大高生450(350)円
  • 中小生350(250)円
  • ()内は団体割引料金

記念講演会

  • 「俳諧一枚摺の魅力」
  • 湘北短期大学准教授 伊藤善隆氏(講師が変更になりました)
  • 4月26日(土) 午後1時30分~3時

聴講は無料です。
事前に柿衞文庫にお申込ください(電話可)»


連続講座

  • 「江戸時代の摺物」
  • 大和文華館館長 浅野秀剛氏
  • 5月10日(土) 午後1時30分~3時
  • 「上方における俳諧一枚摺の絵師たち」
  • 大阪歴史博物館学芸員 岩佐伸一氏
  • 5月17日(土) 午後1時30分~3時
  • 「北斎の神奈川沖浪が蘇る!!浮世絵版画摺りの実演」
  • アダチ伝統木版画技術保存財団
  • 5月24日(土) 1回目午前10時半 2回目午後1時半
  • 「世界の目から見た俳諧一枚摺の魅力について」
  • 関西大学教授 スコット・ジョンソン氏
  • 5月31日(土) 午後1時30分~3時

いずれの講座も、事前に柿衞文庫にお申込ください(電話可)»

<聴講料>
一般 4000円(1回のみも可 1500円) / 友の会会員1回 500円


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