「伊丹一句(19)の日」令和元年10~12月分結果発表
たくさんの投句をありがとうございました!
伊丹一句(19)の日は毎月19~21日に実施していますので、どなたでも気軽に投句してください!
(伊丹一句(19)の日詳細はこちら)
【令和元年10月分】
投句総数:747句
特選
蚯蚓鳴く最後から読むミステリー 兵庫県三田市 片岡 里沙
(選評)ミステリーを結末から読むのは違反だ。だが、蚯蚓が鳴く日だから、違反をしてもいい、という気分だろう。季語「蚯蚓鳴く」は俳句特有の言葉、もちろん、実際のミミズは鳴かず、俳句の世界で鳴く。(坪内稔典)
入選
出迎へるごとくに萩のひと揺らぎ 大阪府寝屋川市 岡崎 正子
桜の木ぼくらと一しょに準備中 伊丹市立鴻池小 小川 湖
猫じゃらし今日ふと庭に群生す 兵庫県伊丹市 金子 友美
柿むけば校長がくる犬がくる 兵庫県伊丹市 コナカ リホ
穴ふたつあれば目を描く秋の空 兵庫県加古川市 小西 敬子
堂縁の釘うきあがる黄落期 兵庫県伊丹市 中島 あつ子
彼岸花ここでキッスは禁止です 京都府京都市 林田 麻裕
いつからかよそよそしくて秋の風 伊丹市立鴻池小 藤本 萌碧
へなちょこはちょっと好きかも蓑虫も 兵庫県宝塚市 吉藤 美也子
【令和元年11月分】
投句総数:768句
特選
あきがきたぼくのあだなはさつまいも 伊丹市立稲野小 和田 隼人
(選評)さつまいもというあだ名を喜んでいる感じがいいなあ。私もさつまいもが大好き、焼きいもにして牛乳をかけて食べる。(坪内稔典)
入選
蚯蚓鳴く疎らに点るケアハウス 兵庫県伊丹市 赤木 絹子
せんぷうきぼくのしゅくだいとばすなよ 伊丹市立笹原小 幾谷 陽向
どうしようあなたもわたしも冬の蚊で 大阪府大阪市 井上 真弓
解禁日母のヒミツと猪と 兵庫県伊丹市 北沖 嘉佳
冬支度ココアの粉をつまみぐい 兵庫県伊丹市 近藤 千草
柿日和富有ヒラタネ刀根ジロウ 兵庫県伊丹市 土谷 倫
はじめての柿にさわった文化の日 兵庫県伊丹市 廣瀬 稔子
重ね着は人がつくった断層だ 伊丹市立松崎中 藤澤 新太
てのひらも蜜柑が好きといっている 兵庫県西宮市 渡辺 小凛
【令和元年12月分】
投句総数:1,272句
特選
冬青空味付のりに角がある 兵庫県伊丹市 平 きみえ
(選評)冬の青空は深くて高い。角が凛とした味付け海苔はその青空にとても似合う。すてきな冬の一日をとらえた句。作者は現代の伊丹の代表的俳人。(坪内稔典)
入選
十二月ジーパンの空僕の空 兵庫県伊丹市 笑木 来太
冬薔薇プリマの置きしトウシューズ 兵庫県伊丹市 小川 弥生
おでんたちおしくらまんじゅしてるやん 伊丹市立松崎中 川田 優朱
ガンガンガン階段上る十二月 兵庫県西宮市 北原 薫
コーヒーはグァテマラがいい冬の虹 大阪市住之江区 木野 俊子
開拓の手のひら厚し鱈場蟹 神奈川県横浜市 三枝ぐ
風花やマトリョーシカの目の碧し 兵庫県伊丹市 鳥羽 南良
どああけてきょうもでるかなしろいいき 伊丹市立鴻池小 中川 瑛翔
短日の夕日の端にある我が家 栃木県栃木市 渡辺 輝夫