柿衞文庫の所蔵品より、オノマトペが組み込まれた俳句および音を想像させる俳諧・俳句資料を取り上げ、「音」から広がる俳諧・俳句の魅力をご紹介します。
第35回鬼貫顕彰俳句(小学校・中学校・高等学校の部)入賞者(希望者のみ)のうち、色紙制作ワークショップで作製した俳画作品を展示します。(会場:講座室/無料)
蕪村を敬愛する画家の戸田勝久氏は、詩を書くように絵を描く蕪村を師匠と思い、「詩のある絵」を意識しながら制作してきた。江戸時代最高の俳画作品を築いた蕪村は、海外ではPoet painterと呼ばれ、高く評価されている。このたびの展覧会では、戸田勝久氏が長年探究されてきた「文学的絵画」をテーマに描かれた作品ならびに蕪村とその周辺の俳画作品を紹介します。
岡田家22代当主・岡田利兵衞(1892~1982、号は柿衞(かきもり))が蒐集した俳諧資料をもとに、昭和57年(1982)に設立された公益財団法人柿衞文庫は、本年(2025)財団設立43年を迎えます。柿衞翁は郷土伊丹の俳人・上島鬼貫(おにつら)を出発点に、松尾芭蕉(ばしょう)をはじめとする俳文学研究に没頭し、多くの俳諧資料を蒐集しました。
その充実した蒐集品は、日本三大俳諧コレクションのひとつともいわれています。なかでも芭蕉は、柿衞翁の生涯を通じてもっとも重要な研究対象のひとつであり、40点をこえる芭蕉の直筆や関連資料が、現在も柿衞文庫に収蔵されています
芭蕉といえば「旅」を連想するように、50年の生涯において『野ざらし紀行』や『奥の細道』など幾度かの行脚生活に身をおくことによって、世俗の価値観をこえて高い精神性をもった独自の俳諧作品を生み出しました。この俳諧精神は、後世の人々にも影響を与え、今もなお魅了し続けています
本展では、芭蕉最初の俳諧行脚である『野ざらし紀行』を中心に、芭蕉の旅にかかわる資料を展示いたします。芭蕉の筆蹟をお楽しみいただくとともに、芭蕉が旅で追い求めたもの、その真摯な生き様を感じ取っていただければ幸いです。