柿衞文庫開館30周年 芭蕉生誕370年記念 秋季特別展 芭蕉ー30年間の新出作品を中心に 【平成26年9月13日(土)~11月3日(月・祝)】
今秋、柿衞文庫では開館30周年を記念した特別展を開催します。 テーマは芭蕉。1984年の開館以来、30年間に発見された資料50点余と、従来よく知られている名品約30点を柿衞文庫に一堂に集めて展示公開します。 柿衞文庫の創設者岡田利兵衞(号 柿衞)は、芭蕉の筆蹟研究の第一人者でもありました。文部大臣賞を受賞した著書『芭蕉の筆蹟』は現在もなお、芭蕉研究における基本文献として位置づけられています。奇しくも芭蕉生誕370年となる本年、芭蕉の直筆を心ゆくまでお楽しみいただく機会となれば幸いです。
【前期 9月13日~10月5日 のみどころ】 芭蕉の画と許六
「枯えだに」句自画賛や「しら露も」句自画賛(いずれも個人蔵)など、芭蕉の自画賛5点を展示。合わせて新出の許六あて芭蕉書簡(個人蔵)や文庫所蔵の許六離別詞など、許六との親交がうかがえる資料も紹介します。彦根藩士の許六は画技にすぐれ、芭蕉にとっては画の師でもある人物です。許六が四季の草花を描く許六筆百華賦も同時に展示いたします。師と弟子の作品を見比べながらそれぞれの画技をじっくりと味わっていただければ幸いです。
【後期 10月7日~11月3日 のみどころ】 芭蕉と旅
みどころの一つが『奥の細道』の有名句、「荒海や佐渡によこたふ天の河」を書いた自筆色紙(個人蔵)。一時所在不明となっていた資料で、今回84年ぶりに展示公開します。本点は、許六が秘蔵していたとの添え状が付属する、いわば「由緒正しき」芭蕉真蹟。筆端まで神経をはりめぐらせた一文字一文字の筆遣いをじっくり味わいながら芭蕉の目指した俳諧風雅に思いを馳せてみたくなる逸品です。しかも、今回は、本点を含む計4点の「荒海や」句の真蹟を展示します。他にも「猶みたし」句文懐紙(個人蔵)や「あかあかと」句短冊(個人蔵)、芭蕉が多くの旅のなかから印象深い場面をとりあげて描いた旅路の画巻など、『野ざらし紀行』から『奥の細道』にいたる芭蕉の旅を直筆作品でお楽しみください。
他にも見どころはたくさん。前期と後期で大幅な展示替えをいたします。ぜひこの機会に芭蕉の新たな魅力を発見していただければ幸いです。
会期
- 平成26年9月13日(土)~11月3日(月・祝)
- 月曜休館(ただし、9月15日、10月13日、11月3日は開館、9月16日、10月14日は休館)
- 開 館 時 間 午前10時〜午後6時(ただし入館は5時30分まで)
入館料
- 一般700(600)円
- 大高生450(350)円
- 中小生350(250)円 *県内中小生は無料
※()内は20名以上の団体割引料金
記念講演会
- 「芭蕉と俳諧」
詩人 アーサー・ビナード氏
9月15日(月・祝) 午後1時30分~3時
受講料 一般500円・大高生200円・友の会会員無料
事前に柿衞文庫にお申込ください(電話可)»
展覧会関連講座
- 「私と芭蕉」
- 「新資料にみる新しい芭蕉像」
対談:日本伝統俳句協会・「ホトトギス」名誉主宰 稲畑汀子氏 × 柿衞文庫理事 岡田彰子氏
10月1日(水) 午後1時30分~3時
神戸大学名誉教授 堀信夫氏
10月11日(土) 午後1時30分~3時
<講座料>
各回/一般1,500円 、大高生1,000円、友の会会員500円(要申込)
9月24日(水)・10月23日(木)いずれも午後3時より
無料(要観覧券・申込不要)